先日、ラジオNIKKEIを聞いていたら、とあるテクニカルアナリストの人が
テクニカルの見方が自己流になってるんじゃないか
という話をしてたんですよね。

えっ? コイツなに言ってんの?
と思いました。

この人は
自己流はあかん
ということを言ってたんですが、言い換えると
テクニカルの見方に正解がある、正しい見方がある
と思ってるということなわけです。

この人は、アナリストが自分たちの権威付けのために作った
国際テクニカルアナリストなんちゃら協会
とかいう、あの
本当に心の底から、本物のテクニカルトレーダーにとっては、どうでもいい組織
のライセンスみたいなアレを持ってる人なので、そーいう考えになるんでしょう。
日本アナリスト協会とかなんとかいうのも、本当にどうでもいいですが。

本気でギャンブルで稼いでいるギャンブラーが、「国際ギャンブル予想協会」なんてものに権威を感じるでしょうか(笑)


著書で何度も書いてますが、私はテクニカルトレーダーですが、テクニカル分析なんてものは役立たずです。
実践的なテクニカルトレーダーは、みなさん、テクニカルは役に立たない、とはっきり書いています。

しかし、役立つのです。
それは売買の心理的トリガとして最強だからであり、そのテクニカルの解釈というのは
テクニカル分析は数学ではない、テクニカル分析はアートだ
と米国でよく言われるように、完全に主観的、感覚的な判断になります。
あくまでも主観的なもので、機械的な判断ができるものではないから「役立たず」ということになるわけです。
つまり、そもそも
全てのテクニカル分析は自己流でしかない
わけです

だから、「コイツ何言ってんだ?」となるわけです。

そのくせ、この人、よくテクニカルに対して「と私は思うんですけどね」「と私は解釈するんですけど」「私はこう見るんですけど」ということを言うんです。
この物言いって、「私という個人はこう解釈する」ということで、要するに「私の自己流です」っていうことを言ってるわけですよ。
言ってることが、やたら矛盾してるじゃないですか、と思うんですが、たぶんライセンスとか持ってるので、「私の自己流は間違った自己流ではなく正しい」とか思ってるんでしょうね。


メディアにたくさん出てくる、テクニカルアナリストなんて肩書きの人間が、こんなレベルなんですから、彼らの話すことに騙される初心者はまいりますよね。
そういうのの積み重ねが、初心者が投資に参加したとき、なかなか勝てる投資家になれない大きな原因のひとつだと思いますので、著書にも書いたように、こういった人々は、もっと自分の与える影響と責任をちゃんと捉えるべきだと思います。