前回、私はストレスがたまりすぎるとぶっ壊れる、という話をしましたが・・・え、そこまで言ってませんか?(笑)

はい、ストレスがたまると、とたんにスランプになる、という話をしましたけれど、これっていうのは、要するに
不調の原因に自覚的である
ということですよね?

これは長年の経験から思い至った結論なわけですけれど、このように、自覚があれば、まだ対処もできるのですが、多くの場合、不調の原因というのは、自覚的ではないと思うのです。

トレードの不調の多くはメンタルなものだと思うのですが、そもそも、人間は意識レベルでは問題を自覚しておらず、無意識(潜在意識)のレベルで何らか問題がある、ということが多いわけです。

投資の聖杯では、結局、トレーダーの投資行動を決定づけるのは、無意識レベルの認識だと述べましたけど、無意識レベルの物事によって投資行動が左右される、それでおかしな行動が増えて失敗する、というわけですね。

まず、自分のメンタルの問題を自分で自覚していないのですから、それがトレードの不調と結びつくはずはありません。

特に初心者は、トレードの成績に対して即物的な考えかたをしがちです、つまり情報が足りてないから負けるのだとか、勝てる方法論がないから負けるのだとか、そっちにばかり原因を求めてしまいます。
トレードの成績は、精神面が左右する比重が想像する以上に高い、それもものすごく高い、ということを理解していませんので、トレードに直結する物事以外を原因として想定しないのです。
たとえばの話「毎日のゴミ出しが面倒くさい」なんて事と、トレードがスランプなのが関係あるなんて思えない、それ以前に考えもしないわけですけど、案外、それが深いところで繋がっていたりするわけです
それがトレードというものです。

不調の原因に対して自覚的でないと、おそらくトレードというのは長年の間、一定の成績を出すことはできない思います。

ということで、自分の不調の原因を探る、というのは、非常に重要な作業だと思います。
むしろ、トレーダーには必須の作業、と言ってもいいかと思います。

じゃあ、どうしたらいいのか、と言われれば、馬鹿みたいな答えですけど
ひたすら考えるしかない
と思います(笑)

ん~、なんでこんなにスランプなんだろうなぁ、なんでこんな不調なんだろうなぁ、特に技術は以前と変わってないのになぁ、むしろ練習して上手になってきてると思うんだけどなぁ、相場もトレンドが出てていい感じなのになぁ、なんでなんだろうなぁ
と、もう、ひたすら悩むしかないんじゃないかと思います。
そのうち、思い当たる原因に行き着くんじゃないかと、というか、行き着いたらラッキーです(笑)

そうそううまく、行き着くとは思いませんが、あとは経験的なもので、いずれ補われるでしょう。
ストレスでも、最初は自覚自体がないかもしれないし、スランプとは結びつかないかもしれませんが、繰り返しスランプを経験すると、だんだん、そのときの自分の置かれている状況とスランプが結びついてきます。
次第に結びついてきて「ああ、そうか、俺は日常のストレスが多いとスランプになるんだ」なんて、菩提樹の下で悟りを開いたブッダよろしく(笑) 悟りを得る時がくるでしょう。

まあ、それで原因が分かったからって、だからどうできるのか、というのは、また別の問題で、そこが難しいところなんですけどねー。