最近、何が原因なのかよく分からないのですが、ちょくちょくブログを見てくださる方も増えてきて、著書のほうにもAmazonでぼちぼちユーザー書評も書いて頂けるようになり、ありがたい限りです。

この先、もしかすると、ホントに「もしかすると」レベルなんですけど、個人的に、もうちょっと書籍のことで面白い展開も待っているかもしれません。


まあ、小心者なので、書評は悪口書かれたらヘコむので、なるべく見ないようにしてるんですけどね(笑)
そこはそれ、どうしても気になるので、うっかり見ちゃったり(笑)
漫画家さんとかでナイーブな方は、ユーザー書評でボロカスに言われて、精神的に凹んで漫画書けなくなったりする方もいるみたいですね。


さて、そんなこんなで、せっかく書評書いてもらってるので、こんな質問的書き込みがあったので、ちょっとお答えしておきます。

林輝太郎の相場の受け止めの考え方は
日経平均が右肩上がりの時代にはうまくいくのですが、
方向性のない現代には危険すぎる方法です。
この根本のところを著者はどう考えているのか。


どう考えてるのかお答えします(笑)
ていうか、正直に申しますと、「うーん???? ごめんなさい、ちょっとよくわかりません」という感じです。

まず、林輝太郎氏が現役でおられた期間は、決して相場は右肩上がりばかりではありませんし、氏の本を読む限り、その相場のとらえ方が「右肩上がり」に対してである、というのが、全然理解できないので「ちょっとよくわかりません」という感想になるのですけど(笑)

私は林氏の全著書を10回以上は通読していますが、一度も「右肩上がりの相場向け」だという風に感じたことはないですね。
むしろ逆です。

私が、初心者が誰もが通る「株は買って儲けるもの」という「買い一辺倒」の世界から、「ああそうか、相場は買いも売りも全く同等なんだ」「下げ相場でももみ合い相場でも儲けられるんだ」と理解できたのは、林氏の著書のおかげですし、それはもちろん、氏が「売りで儲けるということを当たり前に説いておられる」からです。
言うまでも無く、売りで儲けるということは、右肩上がりどころか、右肩下がりの相場に対する方法論だということですし、実際、氏は「売りを重視すべきである」と「空売り」についての本も書かれています。


林氏は「うねり取り」の方法論を主体に論じていらっしゃいます。
林氏が根本的に言っておられるのは純粋に「常に上下する波に対して、いかに技術によって利益を上げるか」ということであり、そのための技法である「ナンピン」や「うねり取り」を説いておられるわけであります。
決して、相場の方向性に左右されるようなことを説いているわけではなく、逆に「どんな相場でも利益を上げられるのがプロであるから、相場の方向性は関係ない」ということを言っているわけです。

だから、林氏の方法論が、右肩上がりに対してだ、というのが理解できないのですが、推測するに、これは林氏の教えを、行間にある本質を読み込まず、たとえばナンピンならば「下がっているところを闇雲に買えばいつかは上がるから利益になる」という風に捉えているからではないでしょうか。
林氏の言説を、こういうとらえ方で読んでしまうのは、「株は買うもの。上がったら儲かるもの」という、お馴染みの先入観があるからだと思うのです。

ナンピンを「技法」と捉え、「下手なナンピンが駄目」だと言う以上、それは「上手にやれば良い」ということであって、「適切なときに、適切に使う」からこそ「技法」と呼ぶので、考えなしに、ただひたすた、ナンピンで買うわけではありません。
適切なときに、適切に使う、とは、もちろん、買い相場だけではなく、売り相場でも使う、ということで、ナンピンは売り相場でも大変有効であり、「買うためのもの」ではありません。

そもそも、右肩上がりの相場では、林氏の説くような、うねり取りやナンピンはそれほど重要な技法ではありません。
それほど技術レベルが高くなくても、右肩上がり相場では、比較的簡単に儲かるからです。
林輝太郎の相場の受け止めの考え方は日経平均が右肩上がりの時代にはうまくいくのですが、方向性のない現代には危険すぎる方法です。
というのは全く逆で
林氏が説いておられる考え方、うねり取りが最も威力を発揮するのは、近年の相場のような方向性のない「もみあい相場」なのです。

もみあいにおいては、単純に一方向にずっと価格が動かないため、一発買いしてずーっと建玉を保持するだけで儲かる、などという風にはいきません。
そこでは、上下する価格の波に対して、いかに細かく建玉を操作して利益を確保していくか、ということが重要になります。
それが、林氏の説く「ツナギ売買」であり、「うねり取り」の真価であります。

以上のように、私は、林氏の教えは、バブル崩壊後の相場のような近年の相場で、昔以上に有効な方法論だと思っています。
ひたすら右肩上がりではない相場だからこそ、林氏の教えるような方法論が必要となってくるのです。