トレーダーズ・グレイル

トレードの世界を探求するプロトレーダー増田蔵人の気まぐれ更新ブログ 本当に勝てる投資家になるためのブログ

2015年09月

最近の日本株

それにしても、最近の日本株は
おかしい
という印象しか持てません

私も20年以上トレーダーをやってますし、眺めているぶんも含めれば30年以上マーケットを見てますが、これまでは、どんな暴落でも、感覚的に「納得がいく」というのが、暴落というものでした
今回の下げは、正直
全然納得がいきません
とにかく
おかしい、異常である
という感覚しか持てません

筋の通った理屈がどうこう、ということではなくて
トレーダーの漠然とした感覚として納得がいかない
ということです
おそらくベテラントレーダーのみんなが、同じ感覚を持っているであろうことは、投資ラジオやストリーム動画なんかのゲストトレーダーのとまどったコメントの数々を見ても、分かります

とにかく、本当に、
ここまで変な感覚は30年以上で初めてです
異常事態である、としか言いようがありません

騰落レシオにしろ移動平均乖離率にしろ、歴史的な数字を示しています
たとえば本日の騰落レシオは64.5%ですが、歴史上最低は2008年1月の52.8%(リーマンショック時)です
このまま日本が下げ続ければ、歴史的な値にすぐ到達しますが、その頃のどん底のような社会の雰囲気と、今の雰囲気を比べれば、明らかに、そんな数字が出るような社会状況ではない、というところが問題なのです

何よりも、感覚的に納得がいかないのは、パニック要素が全く国内にないし、アメリカにも無いことにあります
これまでの暴落というのは、日本経済が結構アレな時期にありましたから、要は社会自体が雰囲気が暗い方向に向かっていて、納得がいきやすかったんです
あるいは、原発事故のような日本国内の要因でしたから、感覚的に納得いくのですが、今の暴落はそうじゃありません
むしろ、国内だけを見れば、感覚は全く逆で、明るさがどんどん見えてきたところですね

たとえばVWの問題にしろ、解説者はそれらしい説明をでっちあげて、本日の下げに繋げてますが、実際には、多くのアナリストすら指摘するように、むしろ日本のメーカーには
小さく万歳
な問題なはずなんです
無理やりに関連性を持たせてますが、実際には、ライバルの失態はこっちのチャンス、というメーカーはたくさんあるんです
が、なぜか、対岸の火事であるはずの日本まで、逆に売られてしまう
それも、世界中で一番多く売られてしまう、というのは、とうてい、筋道のたつ論理はでっちあげられません
単なる
ネガティブ思考の連想による売りの波及
以外に、むりに筋道つけようと理由を求めるのは、馬鹿のやることだと思います

とにかく、なんらかの形で、外国勢の売りが日本ばかりに向かっているというわけですが、感覚的に納得いかない暴落というのは、いずれ、収束します
単なる道理として、間尺に合わないものは、いずれ修正されるのがマーケットの道理ですし、需給のバランスだとかからしても、どうしたって、そうならざるを得ないからです

問題は、そこまで耐えるのが心理的に非常に大変だ、という部分にあります
ギリギリ耐えられれば、その先に、明るさが待っているので、みなさんも、なんとか耐えて頂けるようなトレードをしてほしいと思います




イエレン議長発言の都合の良い解釈

さて、大方の予想どおり、FOMCでの利上げは、先送りになりました。

これ自体は、マーケットがこれまでのような「脳天気モード」であれば、明らかに大幅高になるような受け止め方をされるニュースですが、今はみんな「どんよりモード」になっているので
マイナスの方向に、マイナスの方向に考えようとします
から、どんどん下がったりしちゃいましたね

それでも、驚いたのは、イエレン議長の会見に対して
世界経済の見通しに関して、慎重な見方を示した
とか
世界経済の減速懸念を示した
とかいう、意味不明な解釈がなされているところです
ニュースも、日経新聞さえも、そう書いてますね
まさに、これが
マイナスの方向に、マイナスの方向に考えようとする
せいで、勝手な解釈が出てくる典型例です

FOMCの会見では、このパターンは実はとても多いようです
元が英語で、ほとんどの人は翻訳で聞きますから、単語のひとつの訳し方次第で、意味が全然変わってしまうからです
邦訳だと、こんな風に言っていることになってるけど、ここの単語はこうなので、実はそんなに強い意味ではない、とか、そんなことは、しょっちゅうあるようです


一部の、正しく発言を聞き取れる識者が指摘しているように、ちゃんと会見を聞いてみると、今回も、イエレン議長はそんなことは一言も言ってません、これは邦訳でも分かります

議長発言は、主語に「投資家(マーケット)」がついているんです
つまり、「懸念しているのは我々」と言っているわけではなくて、「懸念しているのはマーケット(お前らだ)」と言っているわけです。

端的に言うと、議長が言っているのは
「金融市場が」(勝手に中国経済の減速と影響などを過大に)懸念しているので、このままでは、そのせいで市場が低迷して、そのせいで経済が悪化する懸念がある
という意味のことです

言い換えると
空想の怪獣を過剰にでっちあげるマーケットのせいで、実態の経済が悪くなる可能性がある
ということです

要は
お前らが勝手にネガティブになりすぎるから、経済悪くなるんだよ馬鹿
と言ってるわけです、いや馬鹿は言い過ぎですが、ぶっちゃけ「お前らが悪い」的な暗喩は無意識にしろ入ってると思います(笑)


逆に言うと
お前らが余計な心配せずにこれまでどおり買いさえすれば、心配ないんだよもうちょっと楽観しろよ
という意味も含まれているわけです

このへん、正しく解釈が広まれば、市場は反転すると思うんですけどね
一部で、議長はそんなこと言ってませんよ、と語っている解説者はちゃんといるんですが、少数派なので、なかなか正しい認識が広まりません













最近の暴落

しばらくサボってましたので、波乱相場に関して、何にも書く暇がありませんでした(笑)

さて、現在、週末のFOMCの結果を待って、取引が控え気味なマーケットですが、一時期のボラティリティの高い相場も収まりつつあり、比較的落ち着いてきた感じです

それにしても、今年頭からの上げぶんを全部チャラにしてしまった大暴落は凄かったですね
冷静に観察していたら
誰もが悲観論を言うようになったら終わりに近い
という現象が、今回の暴落でも、とても良く確認できたんじゃないかと思います

それと、やはり、日本市場はオモチャにされているような印象を持つ値動きですよね
世界のチャートをつけている人なら気付いていると思いますが、中国本土はともかくとして、それ以外のNYダウなどの主要株価指数は、実は暴落後、ほぼ今までのところは、割とそれらしく下値を切り上げてきているのです
唯一、日本株だけが、乱高下してるチャートです
ファンダメンタルズで言えば、日本だけがこんなに暴落する理由はありませんから、やはり、アジアへ向かっていた資金が日本に入ってきて、嵐の大波に揺られる小舟並みに面白いように翻弄されている感じがします

ところで、こういうとき、誰もが解説者は
今は取引を控えめにして、底値を確認してから取引しろ
というようなことを素人に向けて言うんですね
確かに、正論です
正論ですけど、著書にも書いたように
マーケットでそれらしく聞こえることは、たいてい間違いです
底値を確認する、というのは、実際には簡単にできることではないから、みんな買っては失敗するわけです
2番底かと思えば、3番、4番と底が続くときもあるし、どこが底だったかというのは、後知恵でないと確認できないわけですから、底を確認してから出動したら、既に株価は高いところまで上がってるわけで、利益にならないんですよ

私は、予想はしませんし、マーケットに絶対はありませんが、ああいう暴落のときは、おそらく
いずれ暴落は絶対に止まるから、買っとけ
と言います
これは予想とかではなく、単なる「道理」ですから「絶対」と言ってもいいと思います
極端な暴落は、過去を見ても長続きしたことは一度もないし、それは何故かといえば、当たり前の話ですが、値幅の大きい暴落が何十回も続けば、あっという間に株価はゼロになるし、そんなことはあり得ません
単純に相場の需給の問題、回っている資金の問題として、ある時点まで行けば、止まるのは必然です
ここで言いたいのは、ただ、「極端な暴落はそう続かない」というだけの話で、だからといって、買った時点が底とは限りませんよ
まだまだ、下がるかもしれません
じゃあ、買えっていうのは、おかしいんじゃないか? と言われそうですが、しかし、それでいいんです

底なんか絶対予想できないんだから
買って下がったら、損切りすればいいです
また買って下がったら、損切りすればいいです

繰り返せばいいのだし、それでも利益が得られるように建玉を調整して仕掛けるのが
技術
というものです

以前から言っていますが、こういうとき、「馬鹿になって買え」みたいな作業を初心者に推奨するのには理由があります
「様子見をしろ」というのを言葉で言うのは簡単ですが、現実的に見れば、下がるのを何もしないで見続けているいる場合、その相場は、当然、下降トレンドといえども、時には上がったりする日もあるわけです
そんな日々の上げ下げを見ながら、どこで反転したと信じるのか、どこで底を入れたと思うのか、そういうことを確信するのは、もの凄く難しいんですよ
そういう場面で「様子見から出動に移る」というのは、口で言うほど簡単じゃないんです、理屈は簡単でも、現実には
心理的にはものすごく難しいです
特に、様子見に移るような性格の人は、慎重な性格ってことなので、なかなか出動しません
また下がるんじゃないか、また暴落するんじゃないか、まだ4番底があるんじゃないか、なんて思って様子を見続け、ようやく出動したときは、株価は、えらく高い位置まで行っている、というのが常道なのです
それが本当の大相場の始まりならば、遅れて出動しても利益になりますが、今の日経平均のように、そう先は大きく上がらないだろう位置まで株価が来ているときは、遅れて出動するとほとんど利益にならない、あるいは、かえって損をすることになります
そういうことを何度か繰り返して失敗すると、今度は、次の暴落時には、底を当てようとして一発で仕掛けて致命的な失敗をするようなことが、往々にしてあるのが初心者のパターンなんですよね

それよりは、常に相場に居続けて、買いをちょくちょく入れていったほうがいいんです
既に建玉があるわけですから、仮に相場が反転した場合、その玉をいじっていく作業は、精神的に楽で、いきなり買いを入れるより、ずっとずっと、上昇に乗っかりやすいんですよ

むろん、だから、一発で買いを全部入れるわけではなく、ちょくちょくと入れていくし、失敗したら切る、ということを繰り返して、最終的にプラスに持って行くことができないといけないわけですから、そこはやはり、
建玉の分割売買テクニックがものすごく大事になってくる、ということです

オーナー紹介 増田蔵人
フリーで造型、PC関係等の仕事を多岐に渡り担当、関連雑誌等のライター。本名で著書が十数冊ある。
投資歴は30年。近年ライターとしての仕事が激減したため、プロトレーダーとして生計をたてるに至る。
2015年、ライター生活の集大成、トレーダー啓蒙書『投資の聖杯 ~投資常識の嘘~ 本気で勝てるトレーダーになりたい人のためのバイブル』を電子書籍でリリース。
最新コメント
ツナギ売買の入門と実践 [増田蔵人 著]


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