トレーダーズ・グレイル

トレードの世界を探求するプロトレーダー増田蔵人の気まぐれ更新ブログ 本当に勝てる投資家になるためのブログ

2015年03月

安く買って高く売る(笑)

もし、あなたが野球少年で、スポーツ雑誌などで
野球で勝つコツは、ホームランをたくさん打つことです
とか、もし、あなたがギタリスト志望で
ミュージシャンになるには、ギターを上手に弾くことです
とかいうアドバイス、キャッチコピーを見たら、おそらく
吹き出すでしょう

そりゃそうです
間違っちゃいませんよ
確かに正解です
間違っちゃいませんが、あまりに当たり前のことすぎて
わざわざそんな当然のことを言うのは馬鹿みたい
って話ですよね

最近、ネットで投資番組などを見ていると
投資で儲けるには、安く買って高く売ることです
というコピーをよく見ます
そのたびに、私は笑いをこらえきれずに吹き出してしまいます、さっきはカレーうどんを吹いてえらいことになってしまいました(笑)
これは、前述の野球などの馬鹿なコピーと同じレベルです

ですが、
本当に馬鹿みたい
なのですが、
こうした馬鹿みたいなコピーを持ち出しても嘲笑されない
というのが、投資の世界だけが特殊なところです

しかも、このコピー、テクニカルトレーダーの人の宣伝に使われているんですが
テクニカルには、高いとか安いはありません
ので、実は、コピーとしても、全然適切じゃありません。

昔から、テクニカルの本質を表した言葉として、よく言われるように
テクニカルトレードは、高く買って、より高く売る
のです。

著書で述べたように、テクニカルには絶対的な価値基準はありません。
高いとか安いとかは、考えません。
価格がどうあろうとも、買値よりも高く手じまうのが、上手なテクニカル売買です。
もっと言えば
どんな場面でも、そうしたことが出来るテクニックを持つのがプロである
ということです。


大暴落

週末の日経平均ですが、前日の大幅下落の反動から、一時大きく上昇したものの、最終的には上げ戻さずに終わりましたね。
指数はマイナスですが、先物はわずかにプラスでした。
日中の値幅は、500円近い乱高下となりました。
引けにかけて弱かったことで、しばらく、軟調そうなイメージがありますが、これまで買いそびれていた人にとっては、絶好の買い場となります。

とまあ、そういう論調もありましょうし、実際、ここで買い向かう人も多いとは思います。
おそらく、マーケット解説というのは、こういう下落の初期には「いや、健全な調整だ。上昇基調は崩れないので、今が買い時だ」という説が多くなります。
それが、思ったより下落が続くと、今度は手の平を返して「弱気」の記事になります、馬鹿みたいです(笑)

まあ、私個人は、買い場だというスタンスですが、これは、以前から述べているように
今回のような暴落を見越して売り仕込みをしていた
ので、その前提の先にある話でして、その売りを手仕舞った後、買いの本玉を増やす、ということです。
既に買いの本玉はあるので、それの増し玉ですね。

あ、あと、見越していた、とかいうと、有能な予測くさいですけど、著書で述べたように、予測なんかしませんし、そんなのは予測でもなんでもないです
相場の必然的可能性に過ぎません、馬鹿でも分かることです。
相場がずーっと上がり続けたら、一年で何十倍にもなってしまうので、そんなことは急成長する新興国でもない限り、ありえません
過熱相場は絶対に一本調子では上がり続けません、循環現象ですから、いつか下げが来るのが当たり前なのです。
ただ、その「馬鹿でも分かること」にきちんと対応できるようになるのは、とても大変なのが、トレードの難しいところなのです。


ともかく「買い場だ」とか「まだ買うべきではない」とか、そういうのは、結局、解説が無責任に言うようなことではなく
買い場となるか、逃げるべきかは、その人のトレードスタイル次第
ですので、一概に「今は買い場だ」なんていうアドバイスは、馬鹿のたわごとです。

私の場合は、かなり悠長に長期的な期間で、大きく値幅を見ていますので、こういうスタイルならば、ここから、まだまだ千、2千円下がっても、全然構いませんから、買います。
しかし、1週間とか3週間とか、そういうスパンでスイングトレードしている人に向かって、タイミング的に「買い時だ」なんてことを言うのは、あまりに無責任すぎます。

余談なんですけど、じゃあ、千円、2千円はいいとして、5千円下がったらどうするのか。
通常、経済状況だとか外部環境だとかを考慮すれば、今、この瞬間に5千円下がることは、まずありません。
それほどの激変はめったにあり得ませんが、可能性はゼロではありません。
国会議事堂がイスラム国の核兵器でテロにあったら、5千円下がるかもしれません。
そういうとき、どうするか、といえば、そこでどうするかが
結局、相場の技術というもの
なのです。
むろん、一時的に損はするでしょう。
しかし、最終的に、そこから損を上回る利益をあげていくのが、プロです。
人それぞれ、やり方は色々あるでしょう。
一気に損切りして、タイミングを見計らって買い直す、なんて人もいるでしょう。
私個人のやり方を言えば、既に本玉として買い玉があるとすれば、全部を切るということは、まずしません。
上値から切り落としていき、調整しつつ、買いをまた増やしたり切ったり増やしたりを繰り返して、平均値を調整していきますね
そういうのは、あくまで、個人個人にあったやり方がありますから、人のやり方は気にしないほうがいいですよ。
以上、余談でした。


結局、トレードという作業を前提で物を考える以上、今がどんな時でそうすべきか、というのは、その人の性質やトレードスタイル次第で、変わってきます
人によっては「買い時」だし、人によっては「売り時」だし、人によっては「待ち時」なのです。
外野が「ああだこうだ」と無責任に偏ったアドバイスをすべきことではないのです。
そういのは、初心者にとっては害にしかなりません
ましてや、トレードで生活してないメディア芸人解説者が、偉そうに上から目線で言うことじゃありません。

本日の下落

日経平均は、そのうち下げるだろうと言ってきましたが、ようやく、本日はそれらしい下げに見舞われました。
ほぼ安値で引け、今のところ、先物は、夜間相場でもどんどん下げ続けています。
これを書いている現時点では、今日だけで500円程度の下落です。

今日は期末の権利落ちぶんを狙った売買のせいではないか、という話がありますが、明日以降、どうなるでしょうか。
ここのところ、NYダウに全く連動性がなくなっていた日経ですが、さすがに今日は素直に反応した感じですね。
とはいえ、これまでの上昇分を考えれば、本日一日の下落では、まだまだ、下げ足りない感じはします。
俗に言うアク抜け、これまでの高値警戒感や過熱の不安感を抜くには、個人的には、一度先物ベースで19000円を割れるまでは下がった方がいいと思いますが、はてさて、明日は週末でもありますし、どうなることでしょうか。
19000円がどの程度盤石なのか、それともフェイクのスチロール石なのか、週末以降はハッキリする場面ですね。

騰落レシオの話

最近、続伸し続ける日経平均に対して
でも、騰落レシオはそろそろ下がるからね
みたいな説明を聞くようになりました。

むろん、この話の論旨は
だから過熱感が解消されるので、買いやすくなるだろう
とか
だから、まだまだ上がっても不思議は無い
ということです。

まあ、早い話
上げて欲しい希望バイアスがまずはじめにありき
で話が始まっているわけですが、その点れはともかく、この話は、もうひとつ、
典型的な解説者脳
による誤った説明なのですが、それは何かというと
まず、最初に指標ありき
で話がはじまっていて
それによって過熱感を感じる
という道筋が出来ている話なわけです。

こういうのは、本末転倒ですよね?

こうした指標が売買を動かすかどうかという議論はまた一考の余地がありますし、その点は著書で詳しく考察していますが、それと「相場説明の筋道」というのは、別の話ですよね。

多くの調査が示すように、投資家の大半が物事を感じるのは、実は
日々の価格からであり、指標などではないのです。

つまり、過熱感というものは、指標の数字が高いから過熱感を感じるのではなく、
毎日、ガンガン上がっていく価格を見ているから、漠然とした過熱感を感じてしまう
というのが正解です。
その感覚が事実であるのか、思い込みであるのかは、指標を見れば分かります。
客観的に集計した値が、指標であって、それはあくまで参考値です。
初めに指標ありきではなく、
指標はあくまでも後からついてくるもの
なのです。
結果です。

解説者脳というのは、この前後関係が常に見事に逆転しているのが特徴です。

常に
はじめに指標ありき
で物を言います
そこから、話が始まるわけです。
指標がこうこうこうで、このパラメータがこうで、この数字がこうだから、価格がこうなる、などという、ともすれば、主体のはずの価格動向が「おまけ的な結果」になっている説明をします。
こういう馬鹿馬鹿しい説明を毎日聞いていると、だんだん、勝てない脳みそが出来上がっていきますので、なるべく聞かないようにしましょう。

逆張りとか順張りとか

先日、投資のラジオを聞いていたら、解説者が
上昇相場では、個人は逆張り、売りが多い
みたいな話をしてました

これは、実際そのとおりなので、なにげなく聞き流していたのだけど、どうも、そのまま聞き続けていると、話がおかしいんですよ

あれっ? えっ?

と思って聞いていると、だんだん意味が分かってきた。

要するにその人が言っている「売り」というのは
こういう上昇相場では、個人は、それまで持っていた建玉を、利益確定で買早めに売ってしまう
という意味だったんですね。

で、「逆張り」という話は、上昇相場で、少し戻したときに
逆張りで買う
という話だったんです

この「逆張り」という認識は、普通は「順張りの押し目買い」ということに相当しますから、逆張りじゃないんですが、この人の中では逆張りである、ということで、まさに著書で述べたように、単にこういうのは
個人的な主観の問題である
ということが如実に表れてます。

もうひとつ、この話がなかなか意味が分からなかった理由は、一般的に
日本市場の個人は逆張りを好む
と言いますが、これはむろん、仕掛けのことを意味しています。
つまり上昇相場なら、「空売り」です。
この人のように、「手仕舞い」を意味するというのは、話のニュアンスとして、かなりおかしかったです。

現在の上昇相場を牽引しているのが、これまで空売りしていた個人の買い戻しだという論があります。
実際、信用の空売り残が多い銘柄がよく上昇してますし、海外勢は意外と売っているのに、なぜか上がっている、なんて面もありますから、その論には一定の説得力がありますが、ともかく、それだけ、個人は空売りをしやすいわけです。


ここで重要なポイントは、おそらく、問題は、この人が
株=買う、または、空売りする
という認識を持っていない、ということです。
お馴染みの潜在意識レベルの話です。
株は買うものだ
としか心の底で思っていないからこそ、話をはじめると、自動的に、そういう「買い前提」でしかない話になるわけです。

トレードは、常に、買いと売りが認識レベルで同等に存在していなければなりません。
株をはじめたばかりの初心者ならともかく、解説者がこんな認識では、話になりません。
ド素人以下です
だからこそ、私は、繰り返し
解説なんか害のほうが遙かに多いので聞くもんじゃない
と言うのです。


売りの話ついでに、恥ずかしい話をひとつ。
日経平均ミニ先物の話です。
以前から書いているように、私は、この上昇相場で、ゆっくり売りの本玉を作っていっています。
先日、玉をチェックしていたら
確かに売ったはずの価格の玉がない
メールをチェックしてみても、確かに約定メールが来ているし、手仕舞った覚えもない。
おかしいなぁ、そんなはずはない、おかしいなぁ
と必死でチェックして、やっと気付いたんですが
ミニを売ったつもりで、ラージを売っていた
という
大ポカをやらかしていた(>_<)ヽ

私がメインで使ってるのは、マネックス証券なのですが、このサイト、一部のメニューから「新規注文」を選ぶと、必ず、まずラージのページに飛ぶんですよね、だから、うっかり間違えやすいんです。
著書にも書きましたが、私はいつもミニを使っていて、ラージ1枚がミニ10枚に相当しますが、仮にラージ一枚ぶんを買いたいときも、必ずミニを10枚買うことにしてますから、ラージは絶対に使いません。

幸い、そのときは、あわてて手仕舞って、50万円ほど利益になったんですが、むろん、これは単なる幸運であり
悪い利益
です。
まあ、慣れていると、むしろ、こーいうポカもやらかします、という話です。

これも著書で言ったように、人間ですから、必ずポカはいつかやらかします。
機械的に計算してみたら、トータルで勝てる方法だからOK、なんていうのは、およそ、非現実的なのです。
人間のミスを考慮に入れないシステムは、実践に耐えません。
長いトレード人生の中には、小さなポカもたくさんあり、時には大きなポカもあります。
そうした失敗を含めて、全体で利益にならないと、現実のトレードは成り立たないのです。

オーナー紹介 増田蔵人
フリーで造型、PC関係等の仕事を多岐に渡り担当、関連雑誌等のライター。本名で著書が十数冊ある。
投資歴は30年。近年ライターとしての仕事が激減したため、プロトレーダーとして生計をたてるに至る。
2015年、ライター生活の集大成、トレーダー啓蒙書『投資の聖杯 ~投資常識の嘘~ 本気で勝てるトレーダーになりたい人のためのバイブル』を電子書籍でリリース。
最新コメント
ツナギ売買の入門と実践 [増田蔵人 著]


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